フィリップ3世と富国強兵(1419-1458)

 

第3代ブルゴーニュ公 フィリップ3世(行政8・外交8・軍事8)

建国の父フィリップ2世から数えて3代目にあたるフィリップ3世は、公国の領土を大きく広げると同時に、
行政制度を整え、中央集権的な支配を目指した。
また彼は、芸術家や音楽家のパトロンとしても名が知られている。
このことから、史書の中では彼をブルゴーニュ公国中興の祖(というには建国から月日が経っていないが)
と呼ぶことが多い。
また、偉大なる先祖の業績にあやかろうとしてか、代々のブルゴーニュ公が長男をフィリップと名づける
伝統が後に生まれたのであった。

 

ブルゴーニュ 1453

1453年時点で、フィリップの治世は既に30年を超えている。
当時のブルゴーニュ公国は、ロレーヌ公領及びプロヴァンス伯領によって南北に分断されていた。
このうち、フランシュ=コンテ、ブルゴーニュ、ネヴェールの南部3州は公国の「本土」ともいえる地域だが、
15世紀半ばには政治の中枢機能はブリュッセルやヘントなどの北部の低地地方諸都市へと移っていた。

ところで、対外的にみた場合、公国は神聖ローマ帝国とフランス王国の境界上に存在している。
だが、数多の帝国領を有するとはいえ、ヴァロワ家に連なるブルゴーニュ公は仏王の封臣としての立場を取るのが
ならわしである。
このため、他の帝国諸侯とは異なり、例え他国の攻撃を受けても神聖ローマ皇帝による援軍は
期待できない状況にあった。

                【1453年時の勢力図

BUR1453.jpg
太線は仏独(神聖ローマ帝国)の国境、●はフランスの中核州

主君であり近親でもあるフランス王が当時のブルゴーニュ公にとって最大の脅威であったのは、なんとも皮肉である。
王権の伸張を目指すシャルル7世は、国内に存在する半独立諸侯の併合を常に狙っており、当然ながら
ブルゴーニュ公国もその対象となっていた。
シャルルの野心に危機を覚えたフィリップ3世は、イングランド、オーストリア(後にアラゴン)へと接近し、同盟を締結する。
彼は英海軍及び墺陸軍とブルゴーニュ軍とが連携することによって、フランスを封じ込めることを期待したのであった。
しかし、英墺両国はフランスだけでなくブルゴーニュの勢力拡大に対しても警戒心を抱いていたため、
実際に歩調を合わせた作戦行動がとれるかどうかは大いに疑問であった。
いわば、この同盟関係はその誕生の瞬間から崩壊の危険性を孕んでいたといえよう。

                  【各国の戦力比(1453年)

国名陸軍マンパワー海軍
ブルゴーニュ9000約2700010
フランス34000約340007
イングランド14000約1600034
オーストリア17000(7000)約54000(約47000)4(2)

オーストリアは同君連合であるハンガリーとの合計値である(括弧内は墺単独での数値)。
仏英墺に比べてブルゴーニュの戦力は陸海ともに中途半端な感が否めない。
また、船の数は既に養兵限界を超過し、国庫に負担をかけている。

 

初手

フィリップ自身も、英墺との同盟関係の危うさには気付いていたでのあろう。
彼は1453年からの数年間、徐々にではあるが兵力の増強を試みている。

一方、軍事的な脆弱さに比して、優れた経済力と統治システム(国策:官僚制度内閣芸術の守護者)は
ブルゴーニュ公国の大きな強みであった。
この長所を生かすべく、フィリップは軍事力の強化と平行して、経済政策にも力を入れた。
各州に特権を付与した市場や工房を建設して経済を発展させる一方で、北海沿岸の諸州には海賊対策を指示し、
海上交通網の保護に努めたのである。
また1457年には、新たなる国策として、ヨーロッパ各地に諜報網を張り巡らせるように命じたことも、
彼の業績のひとつに数えられる。

だが、これらの政策は、1458年のフィリップの死によって未完のまま終わる。
彼が終油の秘蹟を受けた時、陸軍はようやく12000(うち騎兵3000)に到達したばかりであったし、
各地で予定されていた建築物は、礎石はおろか、その設計図すら描かれていない有様であった。
このため、フィリップが富国強兵の先に何を目指したのかは、今でも謎に包まれたままである。
彼が領有権を主張するリエージュ、ゲルデルン、フリースラントへの侵攻か、はたまたロレーヌ公国への出兵か。
当時の年代記によれば、聖地イェルサレムへの十字軍を目論んでいたとも言われている。

               【雉の祝宴

FeastofthePheasant.jpg
ユデア州が中核州に

こうして、新たにブルゴーニュ公となったジョゼフ1世(兄シャルルはフィリップの死の前年に落馬時の傷が元で死去)は、
「フランス王に対抗できるだけの国力をつける」という父の遺した課題をも引き継いだのであった。

 

以下ではMOD Magna Mundi Platinum 2(MMP2)を少しずつ紹介していきます。

今回は国策について。
このMODでは、国ごとの個性を出すために、どの国も最初から3つの国策を持っています。
ブルゴーニュの場合は上記の通り【官僚制度、内閣、芸術の守護者】ですね。
これが陸軍国家フランスだと【国民皆兵制、工兵軍団、ギルド特権】に設定されています。
国策のボーナスについても見直されており、例えば内閣は「悪評-0.10」に加え、「スパイ効率+5.0%」「威信+0.5%」
の効果があります。
さらに、特定の国策4つを組み合わせることで選べる上級国策も存在しています。
例えば、ヴァニラでは植民地帝国を築くのに欠かせない「新世界の探索」がそれに相当します。
ポルトガルやスペインのような国は前提となる国策を最初から多く持っているため、この上級国策を
比較的早い時期で選択できますが、ブルゴーニュやフランスにとっては、なかなかに手の届きにくいものに
なっています。
逆にポルトガルが史実に反して陸軍大国になろうとした場合、フランスやオーストリアに比べて
大きなハンディを背負うことになります。

開始時の3国策」「上級国策」そして「国策変更時の大ペナルティ(これについてはいずれ触れることでしょう)」
によって、国策選びがヴァニラ以上に楽しく、そして悩ましいものになっていると思います。

プレイレポにもどる/滅びなかった公国(ブルゴーニュ)にもどる/ジョゼフ1世と30年戦争にすすむ/


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Last-modified: 2010-08-29 (日) 17:09:20 (3160d)